金曜日, 4月 10, 2009

リバプール、ホームでチェルシーにまさかの敗戦=CL


2009年4月9日(木) 11時55分 スポーツナビ

 サッカーの欧州チャンピオンズリーグ準々決勝、イングランド・プレミアリーグ勢同士の対決となったリバプール対チェルシーの第1戦が8日に行われ、アウエーのチェルシーが3-1で勝利し、ホームで行う第2戦に向け大きなアドバンテージを手にした。
 チェルシー入団以来1ゴールも決めていない男が大舞台で2ゴールを挙げ、チームを勝利に導いた。この日、故障中のボシングワに代わってチェルシーの右サイドバックに先発起用されたイバノビッチは、同点ゴールと逆転ゴールをいずれもヘディングで決める活躍を見せ、主役を演じた。
 そして、ベニテスとヒディンクという2人の外国人知将によるイングランド名門チーム同士の激突は、意表をつく結果で第1ラウンドの幕を閉じた。

 アンフィールドのファンの後押しを受けて序盤から積極的にチェルシーゴールを狙うリバプールは、3分にはカイトがあいさつ代わりのシュートを放ち、相手GKチェフを脅かすと、6分に早くも最初のゴールチャンスが訪れる。カイトのヒールパスを受けたアルベロアが右サイドから中央に低いクロスを入れると、これをトーレスが決め、リバプールが幸先よく先制する。

 エースによる開始早々の得点で、アンフィールドのサポーターはリバプールがチェルシーを圧倒することを信じて疑わなかっただろう。だがこの直後、一瞬のすきを突いてドロクバがGKレイナと1対1となる。だが、ここはレイナが体を張って防ぎ、何とかピンチをしのいだ。

 ボールポゼッションでは圧倒していたリバプールだったが、チェルシーも数少ないながらゴール前で何度か決定的なチャンスを迎える。ドロクバのパスからマルーダが放ったシュートはゴールの上にわずかに逸れるが、直後に今度はリバプールが、トーレスの惜しいシュートで応戦。29分にはバラックのパスからドロクバが再び決定機を迎えるが、これを大きくふかしてしまう。負けていないリバプールも、アルベロアが個人技からシュートに持ち込むが、わすかにゴール左に外れる。前半は、CL準々決勝にふさわしい見応えのある攻め合いとなった。

 チェルシーに流れが傾いたのは前半終了が近い39分だった。マルーダのCKにイバノビッチが頭で合わせ、チェルシーは同点に追いつく。リバプールも、その1分後にカイトがDFテリーをかわし2点目のゴールを狙うが、ここはGKチェフがセーブする。結局、前半は1-1のまま終了した。

 後半も、前半同様に決定的なシーンが両チームに交互に訪れる。まずリバプールのジェラードが最初の口火を切ると、続いてドロクバがディフェンスラインの裏に抜け出して左足でゴールに流し込むが、DFキャラガーがゴールライン上ぎりぎりでクリア。今度は、ジェラードが頭で落としたパスをトーレスがフィニッシュにいくが、両チームのエースの足から得点は生まれない。

 そしてこの均衡を破ったのは、またもやイバノビッチの頭だった。62分、左サイドからのランパードのCKをイバノビッチがヘディングで決め、この伏兵の活躍でチェルシーがリードを奪う。
 リードされてあせりが出たリバプールに対し、チェルシーはそのすきを突き、カウンターで一気に攻め込む。バラックの後方からの長いスルーパスを受けた左サイドのマルーダが中央にスピードのあるクロスを入れ、そこに走り込んだドログバが倒れ込みながら右足で合わせ、チェルシーに3点目が入る。ここで試合の決着はついた。

 ベニテス監督はここからベナユン、ドッセーナ、バベルを投入し、総攻撃を試みるが、もはやチェルシーに得点は必要なく、守りを固めて時間の経過を待つだけで良かった。それでも一矢を報うべく“ユール・ネバー・ウォーク・アローン”を歌うリバプールサポーターの声もむなしく、アンフィールドでの一戦を落としたリバプールは奇跡を信じて、14日に相手の本拠地スタンフォードブリッジに乗り込む。


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ジェラード、CLチェルシー戦出場危機
2009年4月10日(金) 10時28分 ISM

 現地時間9日(以下現地時間)、そ径部に負傷を抱えるリヴァプール(イングランド)のイングランド代表MFスティーヴン・ジェラードが、14日に行なわれるチェルシー(イングランド)とのチャンピオンズリーグ(以下CL)準々決勝・セカンドレグの試合を欠場する可能性があることが分かった。ロイター通信が報じている。

 主将としてリヴァプールを牽引するジェラードだが、4日のイングランド・プレミアリーグのフルハム戦で、今季序盤に負ったそ径部のケガが再発。8日にホームで行なわれたCL準々決勝1stレグには負傷を押して出場したが、チェルシーMFエッシェンの厳しいマークもあり、終始沈黙を強いられ、チームも1対3で敗れた。

 精密検査の結果は10日に明らかになるが、結果次第では週末のプレミアリーグと、翌週行なわれるCLセカンドレグを欠場する可能性もある。同選手の離脱が決まれば、リーグ戦とCLの両方でタイトル獲得を目指すチームにとっては、大きな痛手となる。

 そのジェラードについて、リヴァプールのラファエル・ベニテス監督は8日の試合後、「ご覧のように、スティーヴンは100%の状態ではなかった。それはフェルナンド・トーレスも同じで、彼らにはいくらか疲れがみられる。以前のような鋭さもなかった。しかし、彼らはいいプレーをしてきたし、両方とも試合に出しても大丈夫だと思った。我々にはふたりが必要だ」とコメントしている。



2009年4月8日(水)
キックオフ 27:45 (現地時間 19:45)/会場:アンフィールド・ロード(リヴァプール)/主審:クラウス・ブ・ラルセン

リヴァプール 1 (1-1/0-2) 3 チェルシー

(得点)
リバプール:フェルナンド・トーレス(前半6分)

チェルシー:イヴァノヴィッチ(前半39分、後半17分)、ドログバ(後半22分)


リヴァプール
GK 25 ホセ・マヌエル・レイナ
DF 12 ファビオ・アウレリオ 後半30分
DF 17 アルバロ・アルベロア
DF 23 ジェイミー・カラガー
DF 37 マルティン・シュクルテル
MF 8 スティーヴン・ジェラード
MF 11 アルベルト・リエラ 後半23分
MF 14 シャビ・アロンソ
MF 18 ディルク・カイト
MF 21 ルーカス 後半34分
FW 9 フェルナンド・トーレス

(控え)
MF 15 ヨシ・ベナユン 後半23分
DF 2 アンドレア・ドッセーナ 後半30分
FW 19 ライアン・バベル 後半34分
1 ディエゴ
4 サミ・ヒューピア
5 ダニエル・アッガー
24 ダヴィド・エヌゴグ




チェルシー
GK 1 ペトル・チェフ
DF 2 ブラニスラフ・イヴァノヴィッチ
DF 3 アシュリー・コール
DF 26 ジョン・テリー
DF 33 アレックス
MF 5 ミカエル・エッシェン
MF 8 フランク・ランパード
MF 13 ミヒャエル・バラック
FW 11 ディディエ・ドログバ 後半35分
FW 15 フローラン・マルダ
FW 21 サロモン・カルー

(控え)
FW 39 ニコラ・アネルカ 後半35分
6 リカルド・カルヴァーリョ
12 ジョン・オビ・ミケル
20 デコ
35 ベレッティ
40 イラリオ
42 マイケル・マンシエン

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