日曜日, 6月 22, 2008

準々決勝:クロアチア(B1)vsトルコ(A2)


6月20日(金)日本時間27:35~
クロアチア 1-1 トルコ(延長戦後、トルコがPK戦に3-1で勝利)
EURO 2008準々決勝は20日、オーストリアのウィーンで1試合を行い、トルコがPK戦でクロアチアを下した。


3試合連続の逆転勝利
グループリーグのスイス戦、チェコ戦に続き、トルコがまたしても起死回生の逆転劇を演じた。
エルンスト・ハッペル・シュタディオンで行われた一戦は、優勢に試合を進めたクロアチアが好機を生かせないまま延長戦に突入。
クロアチアは118分にクラスニッチのゴールで勝利を手にしたかに見えたが、トルコもその3分後のロスタイムにセミフ・シェンテュルクのゴールで同点とし、勝負はそのままPK戦に突入。
4人のキッカーのうち3選手が決められなかったクロアチアに対し、トルコは3人のキッカーがすべて成功。
UEFA欧州選手権で初の4強入りを決め、24日にバーゼルで行われる準決勝でドイツと対戦することになった。

トルコは6選手が欠場
グループリーグを3連勝で突破したクロアチアは、2-1で勝った2戦目のドイツ戦と同じ先発メンバーを起用してきた。
一方、トルコは出場停止と負傷で合計6選手が欠場。
ファティ・テリム監督は、チェコ戦で退場処分を受けたGKボルカン・デミレルの代役にレチベルを起用するなど、苦しい選手選考を迫られた。
それでも、チェコ戦で2得点を挙げたニハト・カフベジ、ハミト・アルトゥントップなどは先発メンバーに名を連ねた。

クロスバー直撃
満員の観衆を集めた試合は、両チームともに5分前後に最初のチャンスを迎えた。
トルコはハミト・アルトゥントップが惜しいミドルシュートを放つ。
対するクロアチアは、左サイドでタキティッチがボールを奪取し、最後はスルナがゴールに迫った。
序盤は互角の展開になったが、クロアチアは19分に絶好の先制機をつかむ。
スルナのスルーパスから抜け出したモドリッチが右サイドからクロス。
しかし、ゴールを目前にしたオリッチのシュートは、クロスバーをたたき、リバウンドを狙ったクラニチャルのヘディングも、ゴールバーを越えた。

12年前はクロアチアが勝利
チャンスを逃したクロアチアだったが、その後も攻撃の手を緩めない。
特にラキティッチが主導権を握る左サイドは、攻撃の起点になった。
一方のトルコも、シャンルのドリブルで攻める場面もあったが、クロアチアの堅守の前になかなか好機をつくれない。
38分にトパルが放ったロングシュートも、わずかにゴール右にそれた。
両チームはEURO 96のグループリーグでも対戦。
12年前はクロアチアが終盤のゴールで1-0の勝利を収めたが、この日の一戦も接戦になった。

クロアチアの好機
後半最初のチャンスはクロアチアに訪れた。
50分、ロングボールからオリッチがゴールに迫ると、前進してきたGKレチベルをかわして頭でシュート。
ボールは無人のゴール前に流れたが、トルコ守備陣は懸命のクリアで危機を回避した。
攻め続けるクロアチアだが、先制点は遠い。
57分には中盤での連係からクラニチャルが抜けたが、シュートはレチベルの正面を突いた。
また63分のオリッチのシュートも、オフサイドの判定。緊迫した試合は終盤を迎えていく。

クロアチア攻勢
こう着状態を打開するため、最初に動いたのはクロアチアだった。
スラベン・ビリッチ監督は、MFクラニチャルに代えてFWムペトリッチを投入。
70分には、オリッチとのワンツーから抜け出したラキティッチがシュートを打つが、ゴールを目前にしながらも決めることができない。
そして84分、スルナがカーブをかけた素晴らしいFKを放つも、レチベルが鮮やかなセーブでゴールを守った。
トルコの守護神は、終盤にもオリッチ、スルナのシュートを阻止。
トルコは攻撃の糸口をつかめなかったが、守備陣の活躍で延長戦へ持ち込んだ。

118分に先制点
トルコは延長戦に入ると、徐々に相手陣内に攻め入るようになる。
だが、シェンテュルクとシャンルのシュートは、惜しくもゴール枠をとらえられない。
均衡が破れたのは延長戦の残り時間が2分になった時だった。トルコゴールの混戦から右サイドにボールが流れる。
レチベルがこれを追いかけるも、先に追いついたモドリッチがクロスを上げる。
そして中央のクラスニッチがほぼ無人のゴールへ、ヘディングを決めた。

ロスタイムに同点
だがグループリーグのスイス、チェコとの2試合で、奇跡の逆転勝利を見せてきたトルコはあきらめなかった。
1分の表示があったロスタイムが切れる直前、レチベルが前線へロングフィードを送ると、クロアチアのペナルティーエリア内は混戦となる。
これを拾ったセミフ・シェンテュルクがこぼれ球をシュートすると、ボールはクロアチアDFに当たった後、ゴール左隅に決まった。
土壇場のゴールで追いついたトルコの勢いは、PK戦になっても止まらなかった。
先攻のクロアチアは、1人目のモドリッチ、3人目のラキッチが失敗。
一方のトルコは3選手全員がキックを成功させ、最後はレチベルがクロアチアの4人目、ペトリッチのシュートをセーブし、驚異的な粘りで準決勝進出を決めた。



クロアチア
1 スティペ・プレティコサ
3 ヨシプ・シムニッチ
4 ロベルト・コバチ
5 ベルダン・チョルルカ
7 イバン・ラキティッチ
10 ニコ・コバチ
11 ダリヨ・スルナ
14 ルカ・モドリッチ
18 イビツァ・オリッチ7 Ex.
19 ニコ・クラニチャル65
22 ダニエル・プラニッチ
控え選手
12 マリオ・ガリノビッチ
23 ベドラン・ルニェ
2 ダリオ・シミッチ
6 フルボエ・ベイッチ
8 オグニェン・ブコエビッチ
9 ニコラ・カリニッチ
13 ニコラ・ポクリバチ
15 ダリオ・クネジェビッチ
16 イェルコ・レコ
17 イバン・クラスニッチ7 Ex.
21 ムラデン・ペトリッチ65
監督: スラベン・ビリッチ



トルコ
1 リュシュトゥ・レチベル
3 ハカン・バルタ
4 ギョクハン・ザン
6 メフメト・トパル76
8 ニハト・カフベジ27 Ex.
14 アルダ・トゥラン
15 エムレ・アシュク
17 トゥンジャイ・シャンル
18 カズム・カズム61
20 サブリ・サリュオール
22 ハミト・アルトゥントップ
控え選手
12 トルガ・ゼンギン
2 セルべト・チェティン
5 エムレ・ベロゾール
9 セミフ・シェンテュルク76
10 ギョクデニズ・カラデニズ27 Ex.
11 トュメル・メティン
13 エムレ・ギュンゴル
16 ウグル・ボラル61
19 アイハン・アクマン
21 メブリュト・エルディンチ
監督: ファティ・テリム

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