6月25日(水)日本時間27:35~
ドイツ3-2トルコ
25日にスイスのバーゼルで行われた準決勝は、ドイツが3-2でトルコに逆転勝ちし、3大会ぶりの決勝進出を決めた。
劇的な決勝点
ザンクト・ヤコブ・パルクで行われた一戦は、トルコが22分にウグル・ボラルの先制点でリードしたが、ドイツも26分にシュバインシュタイガーのゴールで追いついた。
ドイツは多彩な攻撃サッカーを披露したトルコに後手に回る展開が続いたが、79分にクローゼのヘディングで勝ち越し。
86分にはセミフ・シェンテュルクのゴールで追いつかれたが、90分にラームが劇的な決勝点を挙げて勝利。
優勝したEURO 96以来、3大会ぶりの決勝進出を果たした。
29日にウィーンで行われるファイナルでは、ロシア対スペインの勝者と欧州王者を懸けて対戦する。
今大会、驚異の逆転劇を続け4強入りしたトルコだったが、UEFA欧州選手権で初の決勝進出には一歩及ばなかった。
9選手が欠場したトルコ
準々決勝でポルトガルを3-2で退けたドイツは、2ベンチ入り禁止処分を受けていたレブ監督が復帰。
布陣は、ポルトガル戦で機能した4-2-3-1を引き続き採用し、1トップにクローゼ、2列目には左からポドルスキ、バラック、シュバインシュタイガーが並ぶ形になった。
3試合連続の逆転勝ちで勝ち上がってきたトルコでは、4選手が出場停止処分を受けた以外にも、5選手が負傷欠場していた。
苦しい選考を迫られたテリム監督は、守備的MFメフメト・トパルをCBに起用。
中盤の底には出場停止明けのメフメト・アウレリオが戻り、セミフ・シェンテュルクを1トップで起用する4-1-4-1のフォーメーションで大一番に臨んだ。
クロスバー直撃
絶好のコンディションで始まった試合、好調な出足を見せたのは苦戦の予想されたトルコだった。
7分、カズム・カズムがこの試合で初めてのシュートを放つと、その1分後にはハミト・アルトゥントップがラームのミスからチャンスをつかんだ。
ドイツのGKレーマンは素早い出足でボールを押えたが、12分のトルコの攻撃を防ぐにはクロスバーの助けが必要になった。
ロングボールで攻めたトルコは、アイハン・アクマンがゴールライン近くからショートパスをマイナスに送る。
そしてフリーのカズム・カズムが強烈なシュートを放つと、ボールはゴール枠を直撃した。
両国の過去の対戦成績は、ドイツが11勝3敗3分けと圧倒的にリードしている。
だが最近の3試合では、2勝1分けと優位に立つトルコに苦手意識はなかった。
ゴールの応酬
ドイツも20分前にトルコ・ゴール前に攻め込む場面があったが、先制点を奪ったのはトルコ。
スローインからサブリ・サリュオールがクロスを入れると、カズム・カズムが滑り込みながら合わせる。
このシュートはバーを直撃したが、ゴール前にはウグル・ボラルが詰めていた。
フェネルバフチェSKの26歳が押し込むと、レーマンの体の下を抜けてゴールラインを越えた。
しかし今大会の5試合目で初めて先制点を奪ったトルコだったが、リードはわずか4分しか続かなかった。
ドイツの同点ゴールは、今大会でチームの得点源になっている二人の若武者のコンビから生まれた。
ポドルスキが左サイドを突破すると、DFを抜ききらずに低くて速いクロスを送った。
飛び込んできたのは、ポルトガル戦で1得点2アシストの活躍を見せたシュバインシュタイガー。
ポルトガル戦での得点と同様、二アポストで合わせゴール左に決めた。
トルコが優勢
トルコの右SBサブリ・サリュオールは頻繁に攻撃参加し、幾度となく右サイドを疾駆した。
だが守備時にはポジションを空けることも多く、ドイツはこのスペースを突いていく。
一点目も左サイドを攻略したものであったが、34分にもポドルスキがカウンターからGKと1対1の場面をつくった。
だがこれはバーを越えていき、主導権の行方は、再度トルコに流れていった。
38分には右サイドからウグル・ボラルの強烈なFKがレーマンを襲う。
その直後には、サブリ・サリュオールのミドルがゴールに迫った。
たがスコアは1-1のまま前半は終了。
ただシュート数ではトルコが15-3でドイツを圧倒していた。
フリンクスを投入
ドイツのレブ監督は、後半から中盤にフリンクスを投入し、中盤を強化。
55分には、ヒツルスペルガーがわずかにバーを越すシュートを放った。
対するトルコは、右サイドのサブリ・サリュオールとカズム・カズムのコンビネーションで攻める。
そして終盤の劇的な攻防へ、時は刻一刻と迫っていった。
ラームが決勝点
79分、トルコのGKリュシュトゥ・レチベルが、左サイドからのラームのクロスに飛び出す。
そのハイボールには二人のDFも競り合っていたが、頭でとらえたのはクローゼ。
ボールは無人のトルコ・ゴールに決まり、ドイツが勝ち越した。
それでも驚異の粘りを見せるトルコは、この夜も健在だった。
サブリ・サリュオールが右サイドの高い位置でラームをかわし、クロスを入れると、セミフ・シェンテュルクがニアポストで合わせた。
準々決勝のクロアチア戦で劇的な同点ゴールを決めたストライカーは、この日もゴールを奪った。
ただし、この日の逆転劇の主役になったのは、ドイツだった。90分、中盤のヒッケルスベルガーと鮮やかなワンツーで抜け出したラームが左サイドを突破。
バイエルン・ミュンヘンの右SBはGKとの1対1で冷静にシュートを放ち、激戦に終止符を打った。
注:この試合の後半に、国際放送センター内のテレビ波に障害がありました。
要因はいまだ調査中ですが、ウィーンで起こった雷雨の影響によるものと思われます。
後半の放送については放送各社に再度送られます。調査が完了し次第、UEFAから詳細をお伝えいたします。
ドイツ
1 イェンス・レーマン
3 アルネ・フリードリヒ
6 シモン・ロルフェス46
7 バスティアン・シュバインシュタイガー
11 ミロスラフ・クローゼ90+2
13 ミヒャエル・バラック
15 トーマス・ヒツルスペルガー
16 フィリップ・ラーム
17 ペル・メルテザッカー
20 ルーカス・ポドルスキ
21 クリストフ・メッツェルダー
控え選手
12 ロベルト・エンケ
23 レネ・アドラー
2 マルセル・ヤンセン90+2
4 クレメンス・フリッツ
5 ハイコ・ベスターマン
8 トルステン・フリンクス46
9 マリオ・ゴメス
10 オリバー・ノイビル
14 ピオトル・トロショフスキ
18 ティム・ボロウスキ
19 ダビト・オドンコー
22 ケビン・クラニイ
監督: ヨアヒム・レブ
トルコ
1 リュシュトゥ・レチベル
3 ハカン・バルタ
4 ギョクハン・ザン
6 メフメト・トパル
7 メフメト・アウレリオ
9 セミフ・シェンテュルク
16 ウグル・ボラル84
18 カズム・カズム90+2
19 アイハン・アクマン81
20 サブリ・サリュオール
22 ハミト・アルトゥントップ
控え選手
12 トルガ・ゼンギン
2 セルべト・チェティン
5 エムレ・ベロゾール
10 ギョクデニズ・カラデニズ84
11 トュメル・メティン90+2
13 エムレ・ギュンゴル
21 メブリュト・エルディンチ81
監督: ファティ・テリム
木曜日, 6月 26, 2008
準決勝:ドイツvsトルコ
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